【泳ぐルアーがよくて泳がないルアーはダメなのか?】
ナチュラムのユーザーレビューなどを読んでいて、非常に違和感を感じるのが、シンキングペンシルのレビューでありながら、よく泳ぐからよいというコメントが多いことです。
逆に言うと、わざわざ泳ぎを抑えて設計されているルアー、特にシンキングペンシルなどはダメなルアーということになってしまいます。
当ブログでも何度も取り上げてきましたが、ルアーは泳いだほうがよい場合と、泳いではマズイ場合があります。
【泳ぎの種類】
当ブログは、主にシーバスのミノーイングに関するものですので、この場合はプラグの泳ぎについて限定します。
プラグの泳ぎといっても、何をイミテートしているかで、いろいろな種類があります。
代表的なものとしては、イワシ系の小魚(ベイトフィッシュ)をイミテートしたものが、もっとも一般的でしょう。
この泳ぎは、バタバタと激しくテールを振る泳ぎ方(ウォブリング)で、これに若干ロールを加えたもの(ウォブンロール)が現代の主流となっています。
実は、本物のベイトフィッシュの泳ぎとはだいぶ違うのですが、イメージ的にはイワシに似ていると、人間も、シーバス(?)も思い込んでいるフシがあります。
二番目に、バチ系の泳ぎをイミテートしたものがあります。これはテールをバタバタ振るのではなく、ボディを蛇のようにのらりくらりと蛇行させているかのように見せる泳ぎ方です。
もちろん、イワシ系と同じく、この蛇行にロールを加えたものが一般的です。
三番目は、イワシ系でもなく、バチ系でもないもので、そもそもシーバスの二大ベイトであるイワシとバチの泳ぎはまったく真似る気はなくて、それ以外の要素で食わせようというものです。
ただし、シーバスの世界でこのようなルアーが存在するかは、私は知りませんが、バスの方では若干市販されているようです。
代表的なものとしては、まったく泳がないミノーというのが存在します。
【泳ぐルアーとは?】
一般的に、泳ぐルアーというと、上述の一番目のイワシ系のルアーを指すことが多いようです。そして、すべてのプラグは、イワシのように泳がなくてはいけないと考えているアングラーが、特に初級~中級に多いようです。
しかし、イワシ系のバタバタした泳ぎは、極めてアピールが強いのが特徴です。アピールが強いということは、高水温かつ高活性(スレがない)状態では極めて有効ですが、それ以外の低水温または低活性(スレている)場合には、まったくの逆効果となります。
イワシ系のバタバタ泳ぐルアーとは、具体的にはリップの付いたシンキングミノーやフローティングミノーなどを指しますが、これらはアピール系の釣り、言い換えるとリアクション系の釣りには適しますが、フィネス系の釣りには適しません。
【泳がないルアーとは?】
泳ぐルアーの反対で、泳がないルアーは、一般的に、性能の悪い、ダメなルアーであると誤解されることが多いですが、泳がなければ泳がないほど、アピールが抑えられます。
アピールが抑えられるために、泳がないルアーはフィネス系の釣りに最適で、アピール系のリアクションの釣りには適しません。
泳がないルアーとは、具体的には、シンキングペンシルのことです。
シンキングペンシルは、泳ぐにしても、イワシではなく、バチ系の泳ぎをイミテートしています。
これは、肉食動物の本能である原始的な食性を刺激するものです。低水温やスレが進んでいるといった、状況が厳しい状態で、スイッチを入れるのは、これしかありません。
また、シンキングペンシルは、操作次第では、泳ぎを極力抑えることもできます。
状況が更に厳しくなると、バチ系の泳ぎでさえもアピールが強過ぎます。このような場合は、まったく泳がずに、単に生物であると思い込ませるだけ(具体的にはデッドスローで移動するだけ、流れに乗せてドリフトさせるだけなど)でスイッチを入れます。
このように、シンキングペンシルは、バチ系の泳ぎで食性を刺激するという使い方と、泳ぎを極力抑えることで、極度にスレが進んだ状態でスイッチを入れるという二つの使い方があります。
【適材適所】
というわけで、単にバタバタ泳ぐかどうかで、よいルアーか悪いルアーかを論じるのはナンセンスで、バタバタ泳ぐ場合はリアクションの釣りに使う、のらりくらりと泳ぐ場合とほとんど泳がない場合はフィネスの釣りに使うという、適材適所の考え方がよいと思います。
[ 2012/04/03 23:29 ]
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