【ルアーで釣れるのは肉食魚】
シーバスに限らず、ルアーで魚が思うように釣れない人に共通するのは、シーバスがただの魚、金魚やコイと同じ種類の魚だと思っていることです。
そうすると、金魚のようなおとなしい魚が、どうしてルアーに食いついてくるのか、それが分からないために、ルアーで魚を釣るというイメージがどうしてもわかないのです。これが、釣れない理由です。
私も初心者の頃、大きなルアーで、なぜシーバスが釣れるのか、どうしても分かりませんでした。あのような大きなルアーに、魚が食いついてくるわけがない…そのように考えていました。
ということは、どういうルアーを、どのように動かせば食ってくるのか、分かるわけがありません。
ところが、実際にルアーで釣れるようになってくると、シーバスの本性が分かってきます。本性が分かってくると、ルアーを動かす際に、こんなことも、あんなこともやってもよいのだ、ということが分かってきます。
シーバスという魚は、沿岸部に生息する魚の中で、食物連鎖の頂点に立つ肉食魚です。その性質は非常に獰猛で、ネコ科の猛獣に非常によく似ています。だから、ルアーで釣れるのです。基本的に、ルアーで釣れる魚は肉食魚に限られます。
反対に、金魚や鯉は雑食性で、肉食のシーバスとは似ても似つかない、子羊のような魚です。金魚や鯉は、一般にルアーでは釣れません。(実は鯉を疑似餌で釣る方法はあることはありますが、バスやシーバスの釣りとはだいぶ趣が異なります)
【リアクションバイト】
このような肉食動物というのは、空腹でなくても、動くもの、光るものに対して、条件反射的に襲い掛かる習性があります。
その典型的な例が、ネコじゃらしで、ネコがネコじゃらしに飛びついて遊ぶのは、それを食べるためではなくて、単純にそれが「動いて」いるからなのです。
あるいは、動物園の飼育員は、仕事中は絶対に光るアクセサリーを身につけてはいけないそうですが、これは、猛獣に光るものを見せると、野生の本能に火がつき、襲い掛かってくるからなのです。
ということは、ここでルアーフィッシングの重要な戦略が成り立ちます。それは、ルアーをエサに見せるのではなく、動くもの、光るものとして、シーバスの条件反射を利用して食わせるというものです。
ルアーフィッシング世界では、こういう釣り方をリアクションバイトのパターンと言います。リアクションというのは「反応」のことですが、ルアーを激しく動かす、ルアーを光らせるということによって、シーバスは条件反射的にルアーへ食ってきます。
【食欲は衰えない】
もうひとつ、肉食動物は食欲が旺盛で、しかも弱い獲物ほどいたぶって食べたがるというエゲツない性質があります。
つまり、程度の差こそあれ、まわりの環境がどんなに厳しくても、肉食動物というのは食欲が衰えないのです。まあ、これは肉食動物に限ったことではありませんが、あらゆる生物は、食べ物が十分ある環境では、放っておけばひたすら食べ続けます。
ルアーフィッシングの世界では、魚の活性が低いと、「やる気がない」と表現しますが、実はこれは大間違いです。
食欲がなくて、獲物に襲い掛かる「やる気」がないのではなくて、あなたのルアーを見破って冷ややかに傍観しているだけなのです。
こういう場合も、たいていは食欲は健在で、その証拠に、正しいルアー選択をすれば、狂ったように食ってきます。
【弱いものほどいたぶるのが好き】
そして、肉食動物というのは、弱って死に掛けている獲物ほど好んで襲って食べます。つまり、元気に動き回っている獲物は襲っても面白くないのです。獲物が弱って苦しんでいればいるほど、肉食動物というのはうれしくてたまらないのです。
ということは、ルアーを弱った獲物のように見せかければ、シーバスが食ってくる確率は飛躍的に上がるということです。
いきなり、ルアーフィッシングの真髄を書いてしまいました。一般にはこのことを意識して釣りをしているアングラーは極めて少数派です。だから、ほとんどのアングラーは釣れない…釣れない…と言って悩んでいるのです。
逆に、このことを知っているアングラーは釣りまくります。あなたも、そんなアングラーの仲間入りをしてください。
【三つのルアー戦略】
以上、まとめると、肉食動物には次の三つの特徴があります。
(1)肉食動物は、動くもの、光るものに、条件反射的に襲い掛かる。
(2)肉食動物は、環境が厳しくても、常に獲物を食べたがる。
(3)肉食動物は、弱くて苦しんでいる獲物ほど、喜んで食べる。
ということは、ルアーフィッシングというのは、これら三つの特徴をうまく利用すれば釣れるということです。
釣れないと悩んでいる人は、これらの特徴を利用していないから釣れないのです。
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